高野山で関東大震災犠牲者の名簿タイル見つかる

2014年03月07日 18時14分 ニュース, 社会, 防災

世界遺産・高野山金剛峯寺(こんごうぶじ)奥の院の地下から、関東大震災の犠牲者のうち、およそ5万4700人分の氏名が書かれたタイル製の名簿およそ400枚が見つかりました。これは、きのう(6日)金剛峯寺が発表したものです。

金剛峯寺によりますと、これは「関東震災殃死者(おうししゃ)名簿」で、奥の院の「関東震災霊碑堂」の地下で見つかりました。

名簿はタテおよそ18センチ、ヨコおよそ24センチ、厚さがおよそ1センチのタイル製で、表と裏に75人ずつ、両面で合わせて150人の氏名が、地名とともに3段で縦書きで記されています。

およそ400枚ある名簿の中には、東久邇宮師正王(ひがしくにのみや・もろまさおう)など、関東大震災で犠牲となった皇族3人の名前が1人1枚ずつタイルの表だけに書かれたものや、国名と氏名を記した外国人用のものも含まれていました。

高野山・奥の院の霊碑堂は、10万人以上が犠牲となった1923年9月1日の関東大震災から7年後に、当時の東京市長・永田秀次郎(ながた・ひでじろう)氏が犠牲者の慰霊のために私財を投げ打って建立し、タイル製の関東震災殃死者名簿は、旧・東京美術学校、現在の東京芸術大学が制作しました。

去年(2013年)から、東京芸術大学の坂口英伸(さかぐち・えいしん)非常勤講師が金剛峯寺の協力で霊碑堂を調査したところ、名簿を確認したということです。

金剛峯寺の添田隆昭(そえだ・りゅうしょう)宗務総長は「以前からあるとは聞いていたが、今回初めて見た」と述べました。

また坂口非常勤講師は「これまで名簿の存在はあまり知られていなかったが、今後はさらに調査を進め、全体の内容を明らかにしたい」と話していました。