くじらの博物館入館拒否訴訟 双方争う姿勢

2014年07月04日 18時14分 ニュース, 事件・事故・裁判, 政治, 社会

イルカの追い込み漁で知られる太地町の「町立くじらの博物館」から入館を拒否されたとして、イルカ保護団体の女性ら2人が慰謝料としておよそ670万円を町に請求している裁判の第1回口頭弁論がきょう(4日)午後、和歌山地方裁判所で開かれ、原告側は「憲法と国際人権規約に違反している」と主張したのに対し、町側は争う姿勢を示しました。

訴えによりますとことし(2014年)2月、イルカ保護団体に所属するオーストラリア人のサラ・ルーカスさん29歳と父親のアラステア・ルーカスさん62歳が太地町にある「太地町立くじらの博物館」を訪れてチケットを購入しようとした際、窓口の職員に「捕鯨反対の方は博物館には入館できません」と英語で書かれたプラカードを提示され、入館を断られたということです。

きょうの裁判で原告側はこうした行為が2人の「思想信条の自由」を侵害し、憲法や国際人権規約に違反すると主張しました。

一方、町側は原告が入館を拒否する4日前に、観光目的で入館したにもかかわらず、同行していたオーストラリアのテレビクルーと一緒に無許可で取材活動を行っており、他人に迷惑を与える可能性があったため条例に基づいて入館を拒否したとする答弁書を提出し、争う姿勢を見せました。

裁判のあと原告側の高野(たかの)隆(たかし)弁護士は「反捕鯨者は入館を認めないという掲示を出しており、思想による差別以外何物でもない。サラさんは捕鯨している人を敵対視しているわけではないということを一番訴えたかった」と述べました。

一方、町側の弁護団は報道陣の問いかけに対し、無言を貫きました。