梅酢が不妊治療の改善に効果か・医大宇都宮准教授ら(写真付)

2014年08月28日 19時04分 ニュース

梅干しを漬ける際に生じる梅酢の成分が、難治性不妊症の治療に効果のあることを、和歌山県立医科大学の研究グループが発見しました。

宇都宮准教授らの会見(8月28日・和歌山県立医大にて)

宇都宮准教授らの会見(8月28日・和歌山県立医大にて)

これは、梅の機能性や効能を研究している、県立医大の宇都宮洋才(うつのみや・ひろとし)准教授と、不妊治療を手がける和歌山市の「うつのみやレディースクリニック」の宇都宮智子(ともこ)院長、それに御坊市(ごぼうし)の和歌山工業高等専門学校の奥野祥治(おくの・よしはる)准教授らの研究グループが、きょう(28日)記者会見して明らかにしたものです。

宇都宮院長

宇都宮院長

人間の卵子は母胎の年齢が上がるにつれて酸化して傷つきやすくなり、妊娠率の低下や流産率の上昇を引き起こすことから、研究グループでは梅の抗酸化作用に着目し、高度不妊治療中の女性に臨床実験を行いました。

実験では、ステロイドホルモンを投与している33歳から43歳の女性患者18例のうち、効果の出ない9例に塩分を抜いた濃縮梅酢を2か月間投与したところ、半分以上の5例が妊娠に成功しました。

これとは別に、29歳から41歳の女性患者10例に梅酢だけを2か月間投与した場合でも、6例が妊娠に成功し、うち4例が無事に出産しました。

宇都宮准教授らによりますと、梅酢に含まれる「3,4―DHBA(さんよん・ディーエイチビーエー)」と呼ばれる成分が、酸化による細胞の損傷や萎縮を抑え、質の良い卵子をつくる可能性があることがわかりました。

宇都宮准教授

宇都宮准教授

宇都宮准教授らは「医薬品ではなく食品として親しまれる梅が、不妊で悩む患者に役立つことは大きな利点だ。今後、臨床の症例を増やして、より詳しく解析したい。県民や国民、世界に広がるよう、大学や行政やマスコミが連携する必要がある」と話しています。