陸奥宗光シンポ「世界のリーダー日本 陸奥のおかげ」(写真付)

2016年07月16日 19時46分 ニュース, 社会

明治時代に、治外法権の撤廃や関税自主権の一部回復などに貢献した、和歌山県出身の陸奥宗光(むつ・むねみつ)の功績を教育に活かそうというシンポジウムが、きょう(7/16)和歌山市で開かれ、陸奥が大臣を務めた外務省に勤務する和歌山市出身の課長らが講演しました。

和歌山市手平・和歌山ビッグ愛1階・大ホールで

和歌山市手平・和歌山ビッグ愛1階・大ホールで

これは、徴兵などの新しい制度を、郷里の和歌山でいち早く実践するなど、近代日本の基礎を築き、外務大臣時代には、日清戦争とそれに続く三国干渉の難局の打開に奔走し、治外法権の撤廃や関税自主権の一部回復に尽力した陸奥の功績をあらためて顕彰するとともに、今後の和歌山県の教育に取り入れていこうと、市民団体などでつくる実行委員会が開いたものです。

きょう午後2時から和歌山市の和歌山ビッグ愛・大ホールで開かれたシンポジウムでは、はじめに文部科学省・文部科学広報官の鍋島豊(なべしま・ゆたか)さんが基調講演し、小学校の学習指導要領で、学ぶべき先人として挙げている42人の中に、陸奥宗光がいることを紹介しました。

講演する鍋島さん

講演する鍋島さん

この後、さらに基調講演した、和歌山市出身で、外務省・北米局・北米第一課長の和田幸浩(わだ・ゆきひろ)さんは、外務省の大臣室に、陸奥宗光の胸像があることや、かつて入省してすぐに受けたマスコミの取材で「陸奥宗光を目指します」と宣言したことなどを紹介し、「いま日本が世界のリーダーとして存在するのは、陸奥宗光のおかげだ」と、その功績をたたえました。

講演する和田さん

講演する和田さん

会場を訪れたおよそ250人の中には、和田さんの後輩で桐蔭高校野球部の1・2年生もいて、和田さんの話に聞き入り「かっこいい先輩だと思います」と話していました。

桐蔭高校硬式野球部の部員も聴講

桐蔭高校硬式野球部の部員も聴講

また、パネルディスカッションでは、日本近代政治史が専門で武蔵大学非常勤講師の岸本昌也(きしもと・まさや)さんが、学習指導要領で示された42人の偉人のうち、陸奥宗光の正答率が、小学6年で40%あるのに対し、大学生になると、4%まで下がることを指摘し、「授業では、人物をただ紹介するのではなく、深く掘り下げないと、子どもたちの間に定着しないのではないか」と述べました。

パネルディスカッションで発言する岸本さん

パネルディスカッションで発言する岸本さん

また、和歌山市の小学校で38年間、勤務した岩出市教育委員会・指導主事の福田光雄(ふくだ・みつお)さんは、陸奥宗光は、父親の失脚で和歌山を追われた後、京都で勝海舟らと出会う中、自分を追い出した和歌山藩の求めに応じて先駆的な藩政の改革を行ったことなどを紹介しました。

福田さんも発言

福田さんも発言

さらにシンポジウムでは、大阪市の公立小学校に勤務する銅像教育研究会代表の丸岡慎弥(まるおか・しんや)さんが「偉人を銅像にすることで、記憶を風化させずに済む」と訴えました。

「銅像にすれば、記憶は風化しない」と訴える丸岡さん

「銅像にすれば、記憶は風化しない」と訴える丸岡さん