ペットと一緒に読み聞かせ 和市の児童養護施設で(写真付)

2016年10月22日 18時40分 ニュース, 社会

ペットの犬と一緒に命の大切さを描いた絵本を小学生に読み聞かせるイベントが、きょう(10/22)和歌山市の児童養護施設で行われました。

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これは、いじめで自殺する子どもが全国であとを絶たない中、優れた絵本の読み聞かせで命の大切さを理解してもらうとともに、動物との触れ合いを通して児童養護施設の子どもに自信をつけてもらおうと、和歌山動物愛護推進実行委員会が主催したものです。

きょう午前10時から和歌山市冬野の和歌山市旭(あさひ)学園で行われた読み聞かせでは、自殺予防教育の講師として全国で活躍している絵本作家の夢ら丘実果(むらおか・みか)さんが、施設で暮らすおよそ30人の児童や、委員会のメンバーが飼っているペットの犬を前に、小学生の頃、いじめに遭い、大人になってからは、交通事故で絵筆が持てなくなりながらも、周りに支えられて乗り越えてきた経験を話した上で、自ら手掛けた「カーくんと森のなかまたち」を朗読しました。

絵本の説明をする夢ら丘さん(左) 右奥は吉澤さん

絵本の説明をする夢ら丘さん (右奥は吉澤さん)

この絵本は、自分に自信の持てないホシガラスのカーくんが、友だちや先生に励まされ、自らの体を覆う美しい模様や、木の実を運び、知らない間に森を作る手助けをしていた自分の良さに気付き、元気を取り戻す物語で、夢ら丘さんが絵を描き、知人の絵本作家・吉澤誠(よしざわ・まこと)さんが文章を手掛けました。

朗読する夢ら丘さん

朗読する夢ら丘さん

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絵本を読んだ後、夢ら丘さんは、カーくんが元気を取り戻した理由などを子どもたちに問いながら「みんなには、必ずいいところがあります」「誰かが悩んでいたら、声をかけて話を聞いてあげて」と呼びかけるとともに、「人は助け合って生きていくもの。自分が悩んでいるときは、誰かに話をしよう」と訴え、命の大切さを強調しました。

このあと、施設の児童が、7頭のペットの犬に対する読み聞かせに挑戦し、「カーくんと森のなかまたち」を朗読した子ども達は、最後まで静かに聞いていた犬たちをなでたり、抱きかかえたりしていました。

犬に読み聞かせる小学生

犬に読み聞かせる小学生(左=石田さん)

犬とじゃれ合っていた施設の子ども達は「読み聞かせであらためて命の大切さを感じることができました。犬が静かに聞いてくれてうれしかった」と目を輝かせていました。

和歌山動物愛護推進実行委員会・代表委員の石田千晴(いしだ・ちはる)さんは「素晴らしい絵本の読み聞かせを聞いた子どもたちに、実際に体験してもらい、その読み聞かせを静かに聞く犬を見ることで、自分は落ち着いて何かをできるという自信につなげてほしい」と話しました。