VR活用した災害対策訓練 JR紀勢線で導入(写真付)

2017年02月15日 20時56分 ニュース, 交通, 社会, 防災

電車の運転席から見える景色を、VR・ヴァーチャルリアリティを活用してリアルに再現した、運転士のための災害対策訓練用の機材が、全国で初めてJR西日本和歌山支社管内の紀勢線に導入され、きょう(2/15)、報道関係者にお披露目されました。

訓練のデモ(和歌山市のJR西日本和歌山支社で)

和歌山支社管内を走るJR紀勢線は、総延長のおよそ3分の1にあたる73キロメートルが、南海トラフ巨大地震による津波で浸水すると想定されていて、特に白浜から新宮までの区間は、地震発生から5分以内に10メートルを超える津波が懸念されています。

こうした中、災害時に備えて運転士の判断力をさらに高めようと、JR西日本が、KDDIと共同で機材を開発したもので、串本から新宮までおよそ43キロの区間の動画を、運転士の視点で特殊なカメラを使って撮影しました。

VRを活用した訓練機材

そして、ゲーム機などにも使われているゴーグルをつけると、撮影された景色が360度広がり、コントローラーを使えば、電車を停めたり、動かしたりすることができるほか、画面には、海抜や津波の高さなどが表示されます。

VRで津波も

JR西日本によりますと、この機材を使った訓練の対象は、新宮列車区と紀伊田辺運転区に所属するおよそ70人の運転士で、訓練では、電車を運行している途中で、指導者が緊急地震速報を出し、どこに停車するか、停車した場所に応じた対応がとれているか、また津波が押し寄せる映像を受けてどう対応するかについても検証します。

きょう記者会見したJR西日本和歌山支社安全推進室の堺伸二(さかい・しんじ)室長代理は、「訓練のあと、指導者や他の運転士らとともに議論し、正しい対応だったかどうかを検証することで、さらに訓練を充実させていきたい」と話しました。

記者会見する堺・室長代理

JR西日本和歌山支社では、対象のおよそ70人の運転士に対し、今後、年に2度程度、この機材を使った訓練を行うことにしています。