危機意識は高いが対策は不十分 防災・減災に関する県民意識調査

2017年05月11日 18時53分 ニュース, 社会, 防災

 

南海トラフ巨大地震による大津波など近い将来、大きな災害が懸念される和歌山県の県民は、巨大地震への危機意識が高く、防災訓練への参加率が高まっている一方で、早期の避難に対する意識が低く、家具の固定や耐震補強などの対策が進んでいないことが浮き彫りになりました。

これは、和歌山県が、2004年から原則として3年に一度、行っている県民への意識調査で明らかになったものです。

調査は、県内在住の20歳以上で、巨大地震による津波で1メートル以上の浸水が想定される地域・津波危険地区の住民2000人と、津波危険地区以外に住む2000人のあわせて4000人を抽出して行われています。

6回目となった今回の調査では、熊本地震で問題となった避難生活や、風水害に関する意識を調査する項目などが追加されました。

それによりますと、南海トラフ巨大地震に関心のある人は96・6%と高く、今後10年以内に巨大地震が発生する可能性があると考えている割合は63・2%で、東日本大震災直後の調査に次いで高くなっています。

また、過去1年間に防災訓練に参加していないと答えた人の割合はおよそ4割となっていて、調査開始以来、最も低く、防災訓練への参加率が高まっています。

このほか、津波危険地区の住民は、夜間に自宅で大地震が発生した場合でも避難すると解答した人が8割以上いて、そのうち、9割近くが「津波に襲われる危険があるから」と答えています。

しかし、避難する時期については、津波警報などの発表や市町村からの避難の呼びかけがあったり、近所の人や家族が逃げたりしてから避難すると答えた人が4割近くあり、県は、早期に避難する意識はまだ十分とは言えないとしています。

また、家具を固定している人の割合は5割弱、住宅の耐震化では、耐震補強が必要と判断された後、補強した人の割合は3割にとどまっていて、対策を取らない理由として、「対策をとっても被害は避けられないから」と答えている人が多く、県は「対策の必要性が十分周知できていない」と分析していて、今後、市町村などと連携して戸別訪問で周知の徹底をはかることにしています。

 

 

また、今回から追加された項目のうち、風水害については、避難勧告が発令した時点で避難を開始したり完了したりしている割合が3人に1人程度で、早期の避難に関する意識はまだ十分とは言えない状況です。

また、自宅が損壊するなどして長期に帰宅できない場合にどこで避難生活を送るかについては、最寄りの避難所が5割以上を占めた一方、「自家用車の中」を選んだ人が1割以上あり、県は、適切な運動を行うことなどの周知をさらにはかっていくことにしています。