梅産地で高級梅干し樽ごと盗難相次ぐ

2017年07月11日 19時26分 ニュース, 事件・事故・裁判, 防災

高級品種「南高梅(なんこううめ)」の梅干しが、農家の倉庫から10キロの樽ごと盗まれる事件が相次ぎ、闇ルートのほか、正規の流通に紛れ込んだ可能性もあるとして、警察が窃盗容疑で捜査しています。

被害は、梅産地の田辺市とみなべ町に集中し、ことし5月には、67個が被害に遭いました。県警本部や地元JAによりますと、2014年以降で被害は8件目、総量はあわせておよそ13トンとなっています。

出荷を翌日に控えた去年(2016年)11月、倉庫の鍵を壊され、最上級の「A級」の樽およそ300個、3トンの梅干し、210万円相当を盗まれたみなべ町の62歳の男性は「悔しい。高く売れるものが狙われた」と話し、事件後、倉庫に防犯システムを導入したということです。

農家は完熟梅を塩漬けし、天日干しした後で樽詰めを行い、8件はこの段階で盗まれたということですが、まだ、塩抜きや味付けが必要なため、これらの作業を担うJAや梅干し加工業者などに売却された可能性もあります。JAでは、農家の倉庫に出向いて買い取る直接取引のため、盗品を入れるのは難しいと強調、「闇ルートがあるのではないか」と疑う関係者もあります。
一方で、加工業者は、仲買人から持ち込まれる梅干しを生産者責任票で生産者の確認をしていますが、「責任票の偽装は難しくない。組合ルートで盗品を流通させることもできる」と話す業者もあるということです。

県警では、天日干しの状態で直接、ネット販売の可能性もあるとみていて、事件が起きた地域に防犯カメラを設置したり、パトロールの強化を図るなどして、同一犯、複数犯も視野に捜査しています。