小田井用水路が世界かんがい施設遺産に登録決定(写真付)

2017年10月11日 21時10分 ニュース, 社会

江戸時代初期から中期にわたって建設され、紀の川流域のかんがい用水路として現在も機能している「小田井(おだい)用水路」が、ICID・国際かんがい排水委員会の「世界かんがい施設遺産」に登録されることが、きょう(11日)決定しました。

記者会見で登録決定を発表する県の職員ら(10月11日・和歌山県庁)

小田井用水路は、宝永4年・1707年、紀州藩主・徳川吉宗に新田開発の命を受けた橋本市学文路(かむろ)出身の大畑才蔵(おおはた・さいぞう)が3年をかけて開削した、長さおよそ32・5キロの用水路です。

現在ものこる「龍之渡井」(※和歌山県提供)

橋本市高野口町(こうやぐちちょう)の紀の川から取水し、かつらぎ町や紀の川市、岩出市までをカバーし、当時最先端の技術と言われた川に水路の橋を架ける「渡井(とい)」と呼ばれる水道橋(すいどうきょう)や、川の下に用水路を通す「水門(すいもん)」と呼ばれるトンネルを採用しているほか、「水盛台(みずもりだい)」と呼ばれる水準器を用いた精度の高い測量が行われたこと、国の登録有形文化財に指定されたことなどがICIDの高い評価を受けました。

測量に使われた「水盛台」(※和歌山県提供)

世界かんがい施設遺産のICIDへの登録申請は、流域の農業者らによる小田井(おだい)土地改良区が、県などの支援で書類を作成し、国内委員会の推薦を受け行ったもので、日本時間のきょう、メキシコで開かれた国際執行理事会で、小田井用水路のほか、青森県の土淵堰(どえんぜき)など国内4か所の施設すべての登録が決まりました。登録された日本の施設はこれで31か所になります。

世界かんがい施設遺産登録証の伝達式は、来月(11月)東京の農林水産省で行われます。