御坊市給食食中毒の営業停止処分めぐる訴訟で「取消」判決、県は控訴

2017年10月27日 19時25分 ニュース, 事件・事故・裁判, 社会

ことし(2017年)1月、御坊市の小中学校などで起きた給食を介した集団食中毒で、和歌山県から営業停止処分を受けた調理受託業者が処分の取り消しを求めた裁判で、和歌山地方裁判所はきょう(27日)、県の処分を取り消す判決を言い渡しました。県は控訴する方針です。

ことし1月、御坊市の小中学校などでおきた集団食中毒では、園児や児童ら800人以上が下痢や嘔吐などの症状を訴え、県が給食センターを14日間の営業停止処分としました。その後、東京都の調査で、給食に使われた「刻みのり」が原因だったことが分かりました。

この裁判は、給食センターで調理を委託されていた、東京の「シダックス大新東ヒューマンサービス」が県にこの処分の取り消しを求めたもので、「食中毒の原因は、御坊市が給食の食材として調達した刻みのりだったため、献立に従って調理を行っていたシダックスに過失はなく、処分は不当」などと主張していました。これに対し、県側は「当時は被害拡大防止のために必要な処分だった」などと反論していました。

和歌山地方裁判所の中山誠一(なかやま・せいいち)裁判長はきょう、原告側の主張を認めて県の処分を取り消す判決を言い渡し、判決文の中で「県が提示した営業停止命令書には具体的な事実関係や処分理由が書かれておらず、手続き自体が違法だった」と指摘しました。

判決に対し、県側は、「主張が認められず残念。被害の拡大防止を優先した処分が違法となるなら、今後、原因が特定されるまで処分を行えず、県民の生命と健康を護れなくなる」とコメントし、控訴することにしています。