南海トラフ地震関連情報 きょうから提供開始(写真付)

2017年11月01日 21時12分 ニュース, 社会, 防災

気象庁はきょう(11/1)から南海トラフで地震を観測した場合、発生から最短2時間で専門家が分析した臨時情報を発表する取り組みを始めました。

これまで国は、南海トラフの東の端を震源域とする東海地震が単独で発生することを想定し、「直前予知が可能」として交通や企業活動の規制を含む防災対策を進めてきましたが、「確度の高い発生予測が困難」となり、南海トラフ全域での大規模地震の発生確率も高まる中で、東海地震だけに備える必然性がなくなりました。

こうした背景を受けて、内閣府は長年、取り組んできた東海地震に関する予知の研究を断念する一方で、せっかく張り巡らせた東海地震の観測網など、これまでの研究成果を南海トラフ地震全体の対策に活かしていこうと、今回の情報提供となったものです。

きょうから情報提供が始まるのを前に、きのう(10/31)、和歌山地方気象台で報道関係者らに対する説明会が開かれ、この春まで気象庁の地震予知情報課にいて今回の情報提供の検討にも関わった和歌山地方気象台の山田尚幸(やまだ・なおゆき)台長が説明にあたりました。

和歌山地方気象台で開かれた説明会の様子(2017年10月31日)

南海トラフ地震に関連する情報には、臨時と定例の2種類があり、南海トラフ地震が起きると想定されている区域で、マグニチュード7クラスの地震を観測したり、その前兆となる動きを観測した場合には、専門家が最短2時間で情報を分析し、発表することになります。

例えば、東海地域で地震が発生した場合には、さらにその西側で地震が発生する可能性があるかどうか、地震が発生する前であれば、東海地域に設置された、ひずみ計などが異常な変化を捉えた場合に発表します。

ただ、この情報を自治体などがどう取り扱うかをまとめたガイドラインは、まだできておらず、完成のメドも立っていません。

このように「南海トラフ地震に関連する情報」の提供は、暫定的な措置ですが、和歌山地方気象台の山田台長は、「今後、内閣府が主導して省庁や都道府県と議論していくことになるので、県民の皆さんには、家具の転倒防止をはじめ、避難路や非常食の確認など日頃からの備えを見直してほしい」と話しています。