「鉄道津波対策サミット」三陸鉄道前社長が講演(写真付)

2017年11月04日 19時17分 ニュース, 防災

あす(5日)の「世界津波の日」を前に、きょう(4日)鉄道乗車時の津波対策について話し合う「鉄道津波対策サミット」が和歌山市で開かれました。

三陸鉄道・望月前社長が講演した

これは、和歌山大学やJR西日本和歌山支社などが毎年開いているもので、きょう午後、和歌山市北出島の「プラザホープ」で開かれたサミットには、大学や鉄道の関係者、一般の聴講者などおよそ150人が参加しました。この中で、6年前の東日本大震災で被災し3年後に全線で運転を再開した、岩手県のリアス式海岸沿いを走る三陸鉄道の前社長、望月正彦(もちづき・まさひこ)さんが震災時の初期対応や運転再開、全線復旧への道のりについて当時の写真を交えて報告しました。

望月・前社長によりますと、三陸鉄道では、災害時の社員の行動基準を定めたガイドラインの中で、まず家族の安全確保を行うことや、水や懐中電灯を持って出社すること、被災の様子や指示の内容をメモや写真で記録することなどを定めています。また鉄道乗車中の災害を想定した避難訓練に加えて、お年寄りが多いことから、災害時はその場で電車を止めずに安全な場所まで電車を走らせる対策をとっていることなども紹介しました。望月・前社長は最後に、全国からの支援に感謝の言葉を述べながら、「鉄道の安全性や輸送力、存在感は地域の財産で、鉄道が廃止された町はあっという間に衰退してしまう。三鉄はこれからも住民の生活の足として地域の活性化に貢献していく」と締めくくりました。

このほかきょうは、和歌山大学システム工学部の塚田晃司(つかだ・こうじ)准教授が和歌山大学の鉄道防災や津波対策の研究について、JR西日本和歌山支社の伊藤義彦(いとう・よしひこ)支社長が、紀伊半島沿岸を走るJRきのくに線の津波対策についてそれぞれ報告したほか、専門家らによるパネルディスカッションが行われました。