紀の川市西脇斜面崩落・調査検討会「農道の存在が斜面崩落を誘発」(写真付)

2017年12月27日 21時00分 ニュース, 事件・事故・裁判, 政治, 社会, 防災

住民1人が死亡した、台風21号などによる紀の川市西脇(にしわき)の斜面崩落の原因を調べている和歌山県の第3回調査検討会が、きょう(27日)午後、和歌山県民文化会館で開かれ、検討会は「少なくとも農道の存在が斜面崩落を誘発したのではないか」とする判断を示しました。

記者団に説明する大西京大名誉教授(右)と森戸県土整備部長(左)(12月27日・和歌山県民文化会館)

非公開で行われた検討会では、死亡した住民の50歳代の長男と、地域に住む60歳代の農業の男性に対する意見聴取が初めて行われました。この中で、2人は「県が整備した農道の斜面の土台となる盛り土の中の排水が不十分なため、大量の雨水の逃げ場が無くなって斜面の崩落を引き起こした」と指摘したということです。

会合終了後、協議会会長の大西有三(おおにし・ゆうぞう)京都大学名誉教授は記者団の質問に対し「いろいろな要因は考えられるが、農道の存在は少なくとも影響があったとみていて、一番の原因が大雨で、想定の130ミリを超える200ミリ以上の雨量に盛り土がもたなかったのではないか。通常、盛り土の部分には十分な排水システムが整備されるが、西脇は不十分だったと思われる。農道を作ったことで斜面の中の雨水の流れの変化に伴い、土中の圧力も変化したと考えられる。地元の方の意見が非常に役に立った」などと話し、今後も、盛り土の排水の整備を含めて検討を続ける考えを示しました。

同席した森戸義貴(もりと・よしたか)県土整備部長は「検討会の判断を知事に報告して、早急に県として判断したい」と話しました。また意見を述べた遺族の男性は「こちらの主張がある程度認められたが、まだ途中の段階だ。仁坂吉伸知事には補償も含めて早急に検討してほしい」と話しました。