和歌山県立医大研究T・依存性無い鎮痛化合物を開発

2018年09月14日 21時05分 ニュース, 社会

和歌山県立医科大学の研究チームは、このほど、依存性の無い鎮痛化合物を開発したと発表しました。末期ガンの痛み止めなどで用いられている、モルヒネやオピオイドに代わる安全な薬剤の開発につなげたい考えです。

これは、県立医大の木口倫一(きぐち・のりかず)講師らの研究チームが開発した「AT―121」と呼ばれる化合物です。

木口講師らの研究チームは、オピオイド鎮痛薬が「ミューオピオイドペプチド受容体」という細胞膜上のタンパク質と結合して、痛みを伝える神経の働きを抑える一方で、作用が強く、依存性やかゆみなどの副作用を引き起こすことからヒントを得ました。

そして、同じく細胞膜上にある別のタンパク質「ノシセプチン受容体」に着目し「ミューオピオイドペプチド受容体」と「ノシセプチン受容体」の両方に結合する化合物、AT―121を合成しました。

これをアカゲザルに投与したところ、モルヒネのおよそ100倍の鎮痛作用があった一方で、依存性やかゆみなどの副作用はみられなかったということです。

木口講師らは、両方の受容体への相乗効果が発揮された一方で、それぞれの受容体には弱く働いて有害作用が生じなかったとみていて「新しい仕組みを利用した、安全で依存性の無い鎮痛薬の実用化につながる。国際的にも意義は大きい」と話しています。