シンポジウム「南葵音楽文庫~楽しみと学び~」(写真付)

2018年09月15日 20時02分 ニュース, 社会

紀州徳川家ゆかりの西洋音楽関連文化財「南葵(なんき)音楽文庫」を知ってもらうシンポジウムが、きょう(15日)和歌山市で開かれました。

「南葵音楽文庫」は、「音楽の殿様」と呼ばれた紀州徳川家の第16代当主、徳川頼貞(とくがわ・よりさだ)が収集した2万点におよぶ西洋音楽関連資料で、おととし(2016年)、読売日本交響楽団から寄託を受けた和歌山県が整理を進め、一部の公開を始めています。

きょう午後、和歌山市の県立図書館・メディアアートホールで開かれたシンポジウムでは、慶應義塾大学の美山良夫(みやま・よしお)名誉教授がコーディネーターを務める中、紀州徳川家第19代当主で建築家の徳川宜子(とくがわ・ことこ)氏らあわせて5人が登壇し、文庫にまつわる物語や魅力などについて意見を交わしました。

この中で、和歌山大学の泉健(いずみ・けん)名誉教授は「文庫は、日本で音楽を学問的に研究する環境を整えた」と歴史的意義を強調し、四天王寺大学の曽野洋(その・ひろし)教授は「多くの歴代紀州藩主が、学問と人材養成を重視する気風と広く文化振興を尊重する家風のようなものが、時を隔てて頼貞に伝播(でんぱ)した」と分析しました。

また徳川氏は、スウェーデンでの晩餐会に参加する頼貞の写真などを紹介しながら、「頼貞は、西洋的な生活に馴染み、夫婦そろってどこへでも行く人だった。服装のマナーなどに細かく気を遣う人だった」と人柄を紹介し、訪れた250人は貴重なエピソードに聞き入っていました。