和歌山市立日進中学校が「ビスコ缶」を独自に備蓄(写真付き)

2012年09月04日 09時53分 ニュース, 社会, 防災

和歌山市中心部の市立日進(にっしん)中学校では、このたび生徒会の提案で、全校生徒と教職員用の非常用食料となるビスケット入りの缶を独自に備蓄することになりました。県内の小・中学校でこのような取り組みを行うのは初めてだということです。

 

育友会の稲田副会長(左)からビスコ缶を贈呈される

日進中生徒会長の山田くん(9月3日・日進中学校にて)

これは日進中学校・生徒会の生徒が、先月(8月)和歌山市で開かれた「明日の和歌山を築くジュニア会議」に参加したことがきっかけで実現しました。

会議に参加した生徒会3年の田中利龍(たなか・としきみ)くんと貴志千夏(きし・ちなつ)さんの2人は、会議で東日本大震災で被災した東北の中学生らと交流し、被災地の学校では、被災者と生徒・教職員が非常食を何とか分け合ってしのいだ現状を知りました。

そして「和歌山市の避難場所に指定されている日進中学校に、生徒や教職員の非常食や水が確保されていないのではないか」という疑問を抱きました。

日進中学校には、和歌山市の非常食として、アルファ米250食、乾パン240缶、飲料水648本が備蓄されていますが、中学校の生徒や教職員に優先して配られる訳ではありません。

そこで2人は学校独自の非常食の備蓄を提案したところ、保護者らで構成する育友会の賛同と支援が得られ、わずか1か月足らずで実現しました。

 

非常食に選ばれたのは、グリコのビスケット「ビスコ」の非常用缶で、1缶400円、ビスケット5つ入りの袋が6袋入っていて、1人あたりおよそ2日分になり、5年間の保存が可能です。

日進中学校の育友会では、初年度となる今回は、全校生徒800人分を育友会費で一括購入し、校内に備蓄しました。

その後は、新年度ごとに新入生の分だけ購入し、卒業する3年生には記念品としてビスコ缶を渡すため、自然と入れ替えの出来る「ところてん方式」の備蓄が可能になります。

一方、教職員の分は自費での購入となります。

ビスコ缶以外に飲料水も独自に備蓄する予定で、育友会では「震災の記憶は大人でも1年経てば薄れてしまう。生徒たちが『自助の精神』を学んだ行動に感動し、中学校が地域防災に貢献できるチャンスと考えた」と話しています。