中国で「紀州」無断商標登録申請・県が異議(写真付き)

2012年11月13日 13時37分 ニュース, 政治, 社会, 経済

橋本市の特産品「紀州へら竿」のロゴの一部「紀州」を香港の企業が無断で引用したうえで、中国政府に「紀州」の商標登録を出願したことを受け、和歌山県は、今月(11月)5日、中国商標局に異議を申し立てました。

中国や台湾では、企業が「和歌山」や「紀州」の地名を無断で商標登録する事態が相次いでいて、県では、地域ブランドや経済活動に損害を与えるとして今後も監視を強化し、中国商標局に公正な判断を求める方針です。

 紀州製竿組合の「紀州へら竿」ロゴ(和歌山県提供)

県によりますと、去年(2011年)の秋ごろ、香港にある釣り道具や玩具などを扱う企業から、中国政府に「紀州」の商標登録が出願され、ことし(2012年)8月6日、中国商標局の官報で公告されました。


中国商標局官報のコピー(和歌山県提供)

官報には「紀州」をこの会社が扱う釣り道具や玩具、スポーツ用品などに使えるよう出願されているほか、橋本市の紀州製竿(せいかん)組合のロゴマーク「紀州へら竿」の一部の「紀州」の文字をそのまま切り抜いたと思われるものも含まれています。

これを受け県は、紀州製竿組合と相談した上で、今月(11月)5日、県単独で中国商標局に異議を申し立てました。

県では、来年(2013年)2月5日までに「紀州」が和歌山県を表す地名であることを示す新聞や雑誌、パンフレットなどの証拠を集めて提出する予定ですが、中国商標局による審査には2年から3年程度かかるということです。

県では、農林水産省から問題提起を受け、2年前(2010年)から「紀州」や「和歌山」の地名を中国や台湾の企業が無断で登録商標として出願していないか監視を続けていて、これまでに、おととし(2010年)6月には上海(しゃんはい)の食品メーカーなど2社から「和歌山」を、その年の12月には広州(こうしゅう)のアルコール飲料会社が「紀州」をそれぞれ登録商標として出願し、このうち、6月の2社の分は県の異議が認められ却下されましたが、12月のアルコール飲料会社の分はいまも審査が続いています。

 定例会見で不快感をあらわにする仁坂知事(11月13日・和歌山県庁にて)

仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事はけさ(13日)の定例会見で「和歌山や紀州のものを中国で販売する際に分け前をよこせと言われるとんでもない事態になる。日本で同じことをすればたちまち叩かれる。中国には自浄作用が無いのか」と不快感をあらわにし、みんなで異議を唱えていくべきだと主張しました。