県・南海トラフと3連動地震の津波浸水想定公表

2013年03月28日 17時44分 ニュース, 政治, 社会, 防災

和歌山県は、南海トラフの巨大地震と、東海・東南海(とうなんかい)・南海の3連動地震における、それぞれの津波浸水想定を新たにまとめ、きょう(28日)公表しました。

内閣府が去年(2012年)公表した津波被害想定と異なる点は、地震で河川や沿岸の堤防が75%壊れたあと、津波が流れ込む事態や、より詳しい地形データなども想定に加わっています。

県は沿岸部の県民や自治体に対して「避難を諦めずに逃げて命を守る意識を強く持ち、緊急避難先の見直しや避難ビル建設の検討、高台移転などソフト・ハード両面での対策に活かして欲しい」と呼びかけています。

県が公表した津波浸水想定は、マグニチュード9・1の南海トラフの巨大地震と、マグニチュード8・7の3連動地震の2種類で、南海トラフの場合、津波の最大波高はすさみ町で19m、串本町(くしもとちょう)と美浜町(みはまちょう)で17m、御坊(ごぼう)市と白浜町(しらはまちょう)で16m、新宮(しんぐう)市と那智勝浦町(なちかつうらちょう)、みなべ町で14m、広川町(ひろがわちょう)で9m、和歌山市と海南(かいなん)市では8mなどとなっています。

3連動地震の場合は、串本町で10m、御坊市と美浜町、那智勝浦町で8m、田辺(たなべ)市や新宮市などで7m、和歌山市と海南市などでは6mなどとなっています。

津波で浸水する面積は、美浜町で南海トラフの場合、町の面積の46・1%、3連動地震の場合は17・2%と想定しているほか、和歌山市では、南海トラフでは17・5%、3連動の場合は7・4%が浸水すると想定しています。

また内陸の日高川町(ひだかがわちょう)でも、南海トラフの場合、数ヘクタールが浸水するとも予想しています。

津波の最短の到達時間について、串本町には、南海トラフの場合、内閣府の2分に対して、県は1分遅い3分で到達と想定している一方、和歌山市には内閣府の46分より6分早い40分で到達と想定しています。

仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は「最悪の事態を想定して、県民や自治体に津波から逃げる参考にするための情報を提供した。県としても引き続き対策を講じる」と述べました。

県・総合防災課の高瀬一郎(たかせ・いちろう)課長は「ここからがスタートだ。新たな被害想定をもとに、市町村には新たにハザードマップの作成や避難訓練などをやってもらう。県民の津波に対する誤解がまだ多く、たとえ1mの津波でも立っていられないことをよく理解してもらい、絶対に逃げるという意識を改めて持って欲しい」と呼びかけました。

県では、直ちに津波避難先の安全レベルや、津波から『逃げ切る!』支援対策プログラムの見直し、沿岸自治体のハザードマップ作成に財政支援、学校や社会福祉施設、病院の浸水予測調査などを行う方針を示しています。