新宮市熊野川町の豪雨被害地で、2年ぶり田植え

2013年05月06日 16時44分 ニュース, 社会, 防災

おととし(2011年)の紀伊半島豪雨で、土砂が流れ込むなど大きな被害を受けた新宮市熊野川町内の水田で、2年ぶりとなる田植えが始まりました。

ここは、新宮市熊野川町日足(ひたり)の神丸(かんまる)地区で、一時は稲作をやめることも考えたという農業の大谷強(おおたに・つよし)さん54才は、復活した水田に入り、「もう一度、うまいコメを育てたい」と決意を新たにしました。
大谷さんは、きのう(5日)午前、地元の農業グループのメンバー3人で、田植えを開始し、きょう(6日)までに、あわせて5ヘクタールの作付けを行いました。

新宮市によりますと、豪雨で死亡した住民は13人、行方不明のままの人も1人います。熊野川町では、およそ37ヘクタールの田畑で土砂が流れ込んだり、あぜが崩れる被害が出ました。

大谷さんの自宅も水に浸かり、収穫直後のコメ6トンと農機具を失った上、水が引いた後の田んぼには、稲作に向かない砂状の土が20センチ近くも積もり、雑草が生い茂り、去年(2012年)は作付けを見送りました。地区を離れる人も出る中、農機具を買って再開にこぎ着けた大谷さんですが田んぼの土砂を重機で削り取ったため、栄養ある土壌も失われたといいます。

大谷さんは、植えたばかりの青い苗を見ながら「どれだけできるかわからんけど、田んぼはずっと守りたいわな」と話しています。