空海入手の古今文字讃 国内4箇所に写本残存

2013年05月23日 16時49分 ニュース, 社会

東京の国立国語研究所など国内4箇所に所蔵されている文献が、空海が唐に留学中に入手した文字書体の文献「古今文字讃(ここんもじさん)」の写本とわかり、鑑定した高野山大学密教文化研究所の受託研究員、大柴清円(おおしば・しょうえん)さんが発表しました。

「古今文字讃」は、空海の詩などを集めた「性霊集(しょうりょうしゅう)」の中で、814年に空海が嵯峨天皇に献上した書物の一つとして記されています。

大柴研究員は、「空海が中国で、さまざまな書体を学んだことがわかる。書道史上で重要な発見」としています。

国立国語研究所以外のほかの3箇所は、大阪の四天王寺大学、名古屋大学、東京大学で、このうち、国立国語研究所と四天王寺大学の写本は、室町時代のものとみられています。

古今文字讃は、一つの漢字について、隷書、楷書、草書とは異なる21種類の書体を紹介し、創作者と由来を述べています。

また、国語研究所には3巻あり、46文字について書かれていました。

大柴研究員は、「各研究機関も写本の存在には気付いていたかもしれないが、膨大な文献を所蔵しており、書名だけから空海と結びつけるのは難しい」としています。