根来寺の枝垂れ桜の苗木が里帰り(写真付)

2014年03月10日 18時46分 ニュース, 社会

1998年(平成10年)の台風で枝が折れた根来寺の枝垂れ桜の苗木の育成に岡山県の「独立行政法人森林総合研究所」がこのほど成功し、その苗木がきょう(10日)午後、岩出市根来の根来寺に里帰りしました。

樹齢300年のしだれ桜の前で苗木を手渡される西川僧正(左)(3月10日 根来寺にて)

樹齢300年のしだれ桜の前で苗木を手渡される西川僧正(左)(3月10日 根来寺にて)

この枝垂れ桜は、根来寺の数ある枝垂れ桜の中で最も古く、樹齢は300年以上と言われ、岩出市の天然記念物にも指定されています。

しかし、1998年(平成10年)9月に和歌山県に上陸した台風7号の暴風雨で、2本あった幹のうち1本が折れました。

根来寺ではこの枝垂れ桜の種を残そうと様々な機関の協力を得て苗木の育成に取り組んでいましたが、いずれも上手くいかず、取り組み始めてから15年経った去年(2013年)2月に岡山県にある「独立行政法人 森林総合研究所」に苗木の育成を依頼し、ようやく成功して、根来寺に里帰りすることになったものです。

きょう午後1時に根来寺で行われた苗木の里帰りでは、根来寺の西川隆規(にしかわ・りゅうき)僧正が般若心経を読み上げた後、森林総合研究所の笹島芳信(ささじま・よしのぶ)さんから西川僧正に枝垂れ桜の苗木2本が贈られました。

里帰りした苗木は高さ1・2メートルほどで、DNAは元の枝垂れ桜と99・99パーセント一致しているということです。

今回の苗木の里帰りについて、根来寺の西川僧正は「300年の歴史が枝垂れ桜の苗木なので、大事に育てたいです。人間社会でも同じですが、後の世代に引き継ぎ、活かしていくことが大事なので、これからはそこに尽力したいです」と話していました。

また、森林総合研究所の笹島さんは「遺伝子が途切れるのは地域にとって大変なことです。今回の苗木が地域の人に管理、保護されることを願っています」と話していました。

今回里帰りした苗木は3~5年後に花をつけるということです。