和歌山大学企画展「和歌祭と母衣(ほろ)」開催中(写真付)

2014年04月10日 18時35分 ニュース, 社会

来月(5月)11日に和歌山市で開かれる「和歌祭(わかまつり)」を前に、和歌山大学では、練り物のひとつ「母衣(ほろ)」の歴史にスポットを当てた企画展を開いています。

江戸時代の母衣が描かれた屏風絵(4月9日・和歌山大学にて)

江戸時代の母衣が描かれた屏風絵

これは、和歌山大学・紀州経済史文化史研究所が、5年前(2009年)から和歌祭に合わせて開いているものです。

現代の和歌祭の「母衣」

現代の和歌祭の「母衣」

今回は、練り物の見どころのひとつで、「所望(しょもう)、所望」のかけ声を受けて、白い布と赤い布に覆われたカゴのようなものを背負った担ぎ手がその場をクルクルと勢いよく回る様子が楽しげな「母衣」がテーマです。

母衣は、もともと武士の七つ道具の一つで、矢が背中に刺さらないようにするための防具です。

大正時代の母衣

大正時代の母衣

古くは和歌祭を始め、京都の祇園祭(ぎおんまつり)などでも母衣が行列に加わり、当時は色とりどりの反物20反を使った巨大な母衣が練り歩くなど、祭礼の美と武士の誇りの象徴とされてきました。

徳川家康の没後は質素なものとなりましたが、明治時代以降になると、日露戦争などの戦記高揚の象徴として再び母衣が和歌祭で存在感を増すようになります。

寄贈された白母衣の骨組み

寄贈された白母衣の骨組み

企画展では、母衣の歴史の移り変わりをパネルで展示しているほか、和歌祭保存会から和歌山大学に寄贈された白い母衣の骨組みの展示なども行われています。

展示パネルを説明する吉村特任准教授

展示パネルを説明する吉村特任准教授(4月9日・和歌山大学にて)

監修する和歌山大学の吉村旭輝(よしむら・てるき)特任准教授は「和歌祭の参加者が減ってきている。この展示を機会に、祭への関心を高めて欲しい」と話しています。

この企画展は、来月16日まで、和歌山市栄谷(さかえだに)の和歌山大学・紀州経済史文化史研究所展示室で開かれています。入館料は無料です。

開館時間は平日の午前10時半から午後4時までで、土日と祝日は休館となります。