児童虐待検証委が報告書で指摘の問題点や提言(写真付)

2014年04月15日 21時14分 ニュース, 事件・事故・裁判, 社会

きょう(15日)児童虐待の検証委員会が和歌山県に提出した報告書では、児童相談所や関係する和歌山市などへの問題点が指摘されているほか、今後取るべき対応について提言が盛り込まれています。

報告書の表紙

報告書の表紙

この中で、児童相談所に対して、複数の医師の所見で、児童虐待が疑われると所見があったにもかかわらず、児童を家に帰すと判断したことを問題にあげ、揺さぶられ症候群による頭の出血を重く受け止め、両親の様子や態度に関係なく虐待と認識し、安全確保のために一時保護を行うべきだったと初動の甘さを指摘したほか、児童の鳴き声への認識についても、普段から良く泣くところがあったとして、即座に虐待に結びつけず、家庭訪問や安全確認に遅れがあったことも問題視しています。

また、児童相談所の情報提供を受けた和歌山市に対しても主体的に対応する姿勢や、虐待のリスクに対する認識に欠けていたと厳しく指摘しています。

医療機関に対しても、虐待の可能性が極めて高いと認識していたのに、加害者が特定出来なかったことから児童相談所に明言できず、関与への努力不足があったとしています。

そのうえで、児童相談所に対して担当職員個人の判断や認識によるのではなく、相談所内外の組織的な協議を重ねることや、職員の研修体制の徹底などを行うよう提言しています。

また、和歌山市に対しては、国の地方制度調査会で都道府県から「児童相談所」を中核市に委譲すべき事務として含まれているとして、今後も虐待の増加が予想されるとして、心理士などの専門職員の配置や体制の強化を行い、将来、市立の児童相談所の設置を求めています。

医療機関に対しては「虐待対策委員会」や「緊急ケース会議」など、初期の段階で虐待かどうかを判断する体制の整備を求めています。

和歌山県に対しては、市町村への研修のほか、児童相談所や市町村で対応できない問題への積極的な対応を求めています。

そして国に対しては、児童相談所の適切な判断のため、捜査情報を含む多くの情報提供と、必要な法律の整備を求めています。