高野山青年僧が声明公演 中国・上海で平和祈り

2014年09月10日 18時46分 ニュース, 政治, 社会

およそ1200年前、中国・唐(とう)で密教を学んだ弘法大師・空海が開いた高野山の青年僧が、きのう(9/9)、中国・上海市にある「法華学問寺(ほっけがくもんじ)」で仏教音楽「声明(しょうみょう)」の公演を行いました。

これは、歴史問題などで日中の政治的関係が冷え込む中、文化交流を通じて平和を祈ろうと開かれたもので、関係者によりますと、800年代の仏教弾圧により密教が途絶えた中国で、一般聴衆を前に、声明公演が行われるのは、初めてということです。

公演を企画したのは、空海が唐の長安、現在の西安を目指してたどったおよそ2400キロを、1984年に踏破した高野山大学名誉教授の静慈円(しずか・じえん)さんの弟子である法華学問寺の住職です。

経済発展に伴い、豊かさが増した中国では、文化界を中心に、成長を追い求めるだけでなく、「ルーツ」を見つめ直そうという機運が生まれ、密教への関心も高まっているということです。

きのうの公演には、青年僧らおよそ20人が声明を披露し、静(しずか)さんが導師を務める中、中国の音楽家も楽曲を披露しました。

上海のIT関連会社で働いている39歳の中国人女性は「とても素晴らしかった。心が落ち着いた」と話していました。