和医大などの研究チーム「自殺は急傾斜地ほど高率」

2015年03月30日 18時55分 ニュース, 社会

和歌山県立医科大学などの研究チームは「住宅が斜面にある場合と平らな土地にある場合を比較すると、斜面にある方が自殺率が高く、傾斜が急になるほど自殺率が高くなる」という研究結果を明らかにしました。地理的な環境と自殺率との関係が明らかになるのはまれなケースです。

これは、県立医科大学で健康社会学を研究している岡檀(おか・まゆみ)講師と、統計数理研究所のチームが、きょう(30日)までにまとめたものです。

岡講師らのチームは、内閣府の統計をもとに、1973年(昭和48年)から2002年(平成14年)までのおよそ69万件の自殺について、住宅が建っている土地の角度と、自殺率との関係を調べました。

その結果、年齢の構成や人口規模など、既に自殺率との関連がわかっている要因を除いても、斜面の角度が大きいほど、自殺率が高いことがわかりました。

とくに、斜面の角度が15度を超えると、割合が急激に高まるということです。

例えば、徳島県内に人口規模が同じで自殺率が大きく異なる2つの自治体がありましたが、土地の傾斜角が異なっていました。

ただし、神戸市や長崎市のように、坂や急な傾斜の多い都市部では自殺率は低くなりました。

研究チームは自治体ごとの結果や、傾斜角と自殺率の具体的な数値は明らかにしていませんが、「傾斜が厳しい山間部では孤立しやすい環境であることが影響し、精神的に追い込まれている可能性があるとみられる」と分析しています。