元特攻隊員の花道さんが近大和歌山中学で講演(写真付)

2015年06月29日 19時21分 ニュース, 社会

日高町(ひだかちょう)の元特攻隊員が戦争体験を語る特別授業が、きょう(29日)午後、和歌山市善明寺(ぜんみょうじ)の近畿大学附属和歌山中学校で開かれ、3年生およそ170人が体験談に聞き入りました。

 

特別授業のもよう(6月29日・和歌山市近大和歌山中学校)

特別授業のもよう(6月29日・和歌山市近大和歌山中学校)

これは、この夏、戦後70年を迎えることから、生徒に戦争の歴史や平和の尊さを学んでもらおうと、近大和歌山中学校が企画しました。

講師の花道柳太郎(はなみち・りゅうたろう)さん90歳は、日高町萩原(はぎわら)の出身で、終戦直前の昭和20年・1945年に陸軍飛行第62戦隊に配属され、その年の5月、沖縄に向けて特攻出撃を命令されますが、出撃前、自分の飛行機が燃やされ、その後、別の爆撃機で出撃しましたが、悪天候で敵の部隊を見つけられず帰還し、再出撃を待たずに終戦を迎えました。

特攻隊の体験を語る花道さん

特攻隊の体験を語る花道さん

きょうの授業で花道さんは、当時の人々の様子について「アメリカの武器の方が日本よりよく出来ていたので、特攻しか勝ち目が無いと思っていた。しかし日本が必ず勝つと思っていた」と振り返り、特攻出撃の前夜の思い出については「母親のことを思い出しました。戦友は好きな女性のことを思って、死にたくないと言っていました」と語りました。

また終戦を迎えた時の心境について、花道さんは「玉音放送は最初何のことかわかりませんでしたが、あとで人から聞いて戦争が終わったのだと知りました。もっとしっかり戦えなかったのかと思いました」と語りました。

そして「アメリカや中国など様々な国とつきあいがありますが、けして戦争をしに行くような事があってはなりません。戦争を無くすために私たちが出来るのは武器を持たない事です」と生徒らに強く訴えました。

授業に参加した生徒は「特攻隊員として出撃し生存した花道さんはさぞかし複雑な心境だったろうと思います。戦後70年にわたって家族と一緒に暮らせる平和な社会が続いている事に驚きました。国家間の交渉では武力行使ではなく、最後の最後まで話し合いを続けるべきです」などと感想を話し、改めて平和維持への思いを新たにしていました。