過労死の男性遺族に慰謝料、介護施設に支払い命じる判決

2015年08月10日 19時43分 ニュース, 事件・事故・裁判, 社会

広川町の介護老人福祉施設で勤務していた当時49歳の男性がくも膜下出血で死亡したのは過労が原因だとして、遺族が、介護老人福祉施設を運営している和歌山市の社会福祉法人などに、慰謝料などを求めていた裁判で、和歌山地方裁判所の山下隼人(やました・はやと)裁判官はきょう(10日)、社会福祉法人らに対し、慰謝料など6980万円余りの支払いを命じる判決をしました。

広川町の介護老人福祉施設「広川苑」で経理を担当して勤務していた、有田川町の当時49歳の男性が2010年10月、急性くも膜下出血で倒れ7日後に死亡しました。男性の妻と3人の子どもは、死亡したのは亡くなる4か月前の時間外労働が、いずれも100時間を超えるなど過重労働が原因だとして、社会福祉法人とその代表者らに対し、慰謝料などあわせて8390万円あまりの支払いを求めて訴えていました。

きょうの判決で、山下裁判官は、発症前の4ヶ月の時間外労働が合わせて464時間に上るとして、「発症と業務との間に因果関係がある」と指摘し、さらに法人の理事長と施設長はこうした状況を把握せず注意義務を怠ったなどとして、広川苑を運営していた和歌山市の「社会福祉法人 和歌山ひまわり会」と理事長ら2人に対して慰謝料など6980万円余りの支払いを命じました。

判決後、53歳の妻が記者会見して、「裁判の途中で和解する機会が2度ありましたが、その時に謝罪してもらいたかった」と悔しさをにじませました。

「和歌山ひまわり会」は「訴状が届いていないので、コメントできない」としています。