「南方曼荼羅の風景地」名勝指定

2015年10月15日 20時20分 ニュース, 社会

文部科学省は、このほど、世界的な博物学者・南方熊楠(みなかた・くまぐす)が粘菌類(ねんきんるい)の採取や生態学の研究に没頭した、紀南地方の神社や景勝地など13か所を「南方曼荼羅(みなかたまんだら)の風景地」として名勝に指定したほか、高野町(こうやちょう)の女人道(にょにんみち)や、橋本市(はしもとし)と九度山町(くどやまちょう)の黒河道(くろこみち)などを史跡「高野山町石(こうやさんちょういし)」に加え「高野参詣道(こうやさんけいみち)」と名前を改めました。これは、今月(10月)7日の官報で告示されたものです。

南方曼荼羅とは、当時の国策だった神社合祀令(じんじゃごうしれい)に強く反対した熊楠が、のちに高野山真言宗(こうやさん・しんごんしゅう)の管長(かんちょう)となった土宜法龍(どぎ・ほうりゅう)に送った書簡に記した複雑な図で、自然界の現象を仏教の曼荼羅(まんだら)の様に描いています。

名勝に指定されたのは、この曼荼羅のヒントになった田辺市の神島(かしま)や闘鶏(とうけい)神社、天神崎(てんじんざき)、継桜王子(つぎざくらおうじ)、上富田町(かみとんだちょう)の八上(やがみ)神社、白浜町(しらはまちょう)の金刀比羅(ことひら)神社、それに串本町(くしもとちょう)の九龍島(くろしま)などあわせて13カ所です。

これで和歌山県内の名勝は12件となりました。

このほか、文部科学省は、史跡「熊野参詣道(くまのさんけいみち)」に熊野古道・紀伊路(きいじ)と、五体王子(ごたいおうじ)に数えられる海南市の藤白王子跡(ふじしろおうじあと)や、上富田町の稲葉根王子跡(いなばねおうじあと)、有田市(ありだし)の糸我峠(いとがとうげ)など、県内の海南市から新宮市までの24カ所を追加したほか、史跡「高野山町石(こうやさんちょういし)」についても、高野町(こうやちょう)の女人道(にょにんみち)や、橋本市(はしもとし)と九度山町(くどやまちょう)の黒河道(くろこみち)など4カ所を加え「高野参詣道(こうやさんけいみち)」と名称を変更し、これで県内の史跡は26件になりました。