那智勝浦町市野々地区で防災ワークショップ(写真付)

2015年10月18日 11時08分 ニュース, 防災

紀伊半島大水害で大きな被害が出た那智勝浦町できのう(10/17)、住民を対象にした防災のワークショップが行われ、水害の体験を活かした避難方法の検討が始まりました。

ワークショップの様子 付箋に当時の状況を書き込む

ワークショップの様子 付箋に当時の状況を書き込む


これは、住民が自発的に避難するための仕組みとして内閣府が、住民同士の話し合いを通して、避難カードを作る有効性を確認しようと、今年度、各地で開催しているもので、きのうから、那智勝浦町市野々地区で始まりました。

ワークショップでは、内閣府の多田直人(ただ・なおと)防災担当政策統括官が「この地域は、土砂災害と河川のはん濫が発生する、避難場所の少ない、全国でも有数の避難が難しいところです。ここで良い智恵が出れば、全国にも活かせます」と活発な意見交換を呼びかけました。

挨拶する多田・政策統括官

挨拶する多田・政策統括官

講演した京都大学防災研究所の藤田正治(ふじた・まさはる)教授は、降雨量と、土壌に含まれる雨の量によって、土砂災害の発生メカニズムが変わることを、紀伊半島大水害や、広島市での大規模土砂災害など具体的な事例で紹介した上で、「過去の災害を知り、いまどれだけの雨が降っているのかを把握することで、災害に備えることができる。そのために、地域の代表や行政の役割は大きい」と指摘しました。

講演する藤田教授

講演する藤田教授

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ワークショップには、紀伊半島大水害で被害が出た那智川近くの住民20人あまりが参加し、当時、夜間に身動きできなかったことや、渡ろうとした橋が危険な状態だったことなどを地図に書き込んだり、付箋に書いて地図に貼り付けていきました。

当時の状況を地図に書き込む

当時の状況を地図に書き込む

那智勝浦町市野々地区での防災ワークショップは、今年度中にあと3回実施され、最終となる来年(2016年)1月16日には、地域独自の防災の手引きを作成することにしています。

那智勝浦町市野々地区・中嶋区長

那智勝浦町市野々地区・中嶋区長

市野々地区の中嶋秀和(なかしま・ひでかず)区長は、「あのときを思い出して、いろいろな意見を出してくれました。避難に支援が必要な人のさらなる把握など、この活動をどれだけ続けていけるかが大切だと感じています」と話しました。