県・TPPの影響試算 柑橘競争力強化対策を国に要望

2015年11月17日 20時06分 ニュース, 政治, 社会, 経済

和歌山県はきょう(11/17)、TPP・環太平洋連携協定の締結に伴い関税の撤廃が行われた場合、県内の農林水産業の産出額が、総額54億円の額減少となる見通しを示しました。これを受けて、県は、国に対し、特に影響の大きい柑橘(かんきつ)農業の競争力強化のための支援を求めました。

県の試算によりますと、県内産の温州(うんしゅう)みかんについて、TPP協定締結後から8年後にオレンジの関税が完全に撤廃された場合、ウルグアイ・ラウンドの合意に基づいてオレンジの輸入が自由化された時と同じく、生産量が10%、産出額が24億8千万円それぞれ減少すると想定し、伊予柑(いよかん)や清見(きよみ)などの中晩柑類(ちゅうばんかんるい)も生産量が32%、産出額が10億9千万円減少すると見込んでいます。

このほか、米や野菜、牛肉・豚肉、水産物、林産物を合わせると、年間産出額は2013年度と比べて、総額で54億8千万円減少すると見込んでいます。

温州みかんと中晩柑類の標準的な生産農家の場合、所得が29%減少するとしています。

仁坂吉伸知事は、きのう(16日)上京し、伊東良孝(いとう・よしたか)農林水産副大臣に、柑橘農業の競争力を強化するため、輸入関税が撤廃される協定の締結後8年目までに、生産性を上げるための園地改良やモノレールの更新、かんがい施設整備、糖度センサーの導入のほか、輸出や6次産業化の促進などの費用183億円を県に補助するよう求めました。

仁坂知事は「今後も関係省庁のほか、県選出や果樹議員連盟の国会議員にも要望活動を続けて、みかんの悪影響の除去に努める」と述べました。