全国なぎさシンポジウムin和歌山(写真付)

2016年10月18日 19時17分 ニュース, 社会

人と海の接点である「なぎさ」の重要性を考えるシンポジウムが、きょう(18日)午後、和歌山市民会館・小ホールで開かれました。

シンポジウムのもよう(10月18日・和歌山市民会館)

シンポジウムのもよう(10月18日・和歌山市民会館)

これは、国土交通省や全国の自治体などでつくる実行委員会が毎年主催しているもので、29回目となることし(2016年)は和歌山県が事務局となり、和歌山市で開かれました。

午後1時から開かれたシンポジウムでは、はじめに、和歌山市出身でカニの研究が専門の奈良女子大学の和田恵次(わだ・けいじ)名誉教授が「海と陸の狭間に生きる動物たち -その貴重性」と題して講演しました。

和田教授の講演

和田教授の講演

和田教授は、和歌山県や全国の干潟で護岸工事が進む一方で、水辺の生物が減少する傾向にあることや、県内の沿岸で、本来いなかった南方系のスナガニの生息が確認されたことなどを紹介し、干潟の環境の変化がもたらす生態系への影響について説明しました。

続いてパネルディスカッションが行われ、4人のパネリストが、なぎさと人との関わりについてそれぞれの立場から意見を交換しました。

パネリストの4人

パネリストの4人

この中で、近ごろ海での遊び方を知らない子どもが増えていることが話し合われ、串本町観光協会の宇井晋介(うい・しんすけ)事務局長は「昔、串本では貝をとるのが当たり前だったが、近年、海洋環境の変化や、遊びの多様化などで親子で海へ行く機会が減ってしまった」と現状を指摘しました。

また、東海大学海洋文明学科の関いずみ教授は「いま渚や海に親しんでいるのはサーファーなど一部の人だけになっている。このまま大多数の人の無関心が続くと、ますます海の楽しさや危険がわからない人が増える悪循環に陥っている」と述べ、教育や行政、地域を巻き込んだ海の利活用の啓発が必要と訴えました。