和歌山市人権講座「介護は想像力」(写真付)

2017年11月21日 19時25分 ニュース, 社会

介護をテーマにした人権講座が、きょう(21日)、和歌山市で開かれ、講談師や声優などの仕事をこなしつつ、実の母の介護を続けている、一龍斎春水(いちりゅうさい・はるみ)さんが、「介護は想像力」と題して講演しました。

きょうの人権講座のもよう(11月21日・和歌山市民会館)

これは、和歌山市教育委員会が、市民の人権感覚をみがき、人権意識を高めようと、毎年行っているものです。

きょう(21日)午後2時から、和歌山市民会館で開かれた講座で、春水さんは、実の母を介護している体験談を紹介し、「ケアマネージャーや医師、看護師、介護福祉士などのチームで取り組んでもらえたので、相談できる専門家がいて、不安を解消することができた」と述べました。

また、「ブラッシングなどのケアをして口腔内の細菌を取り除くことで、誤嚥による肺炎を防ぐことができ、たんが減るので、吸引する家族の負担も減らすことができる。さらに、舌やほほ、あごをストレッチしたりする咽頭ケアに取り組むことで、舌やあごが動くようになり、7年間も口から食べられなかった母が、アイスクリームを食べられるようになった。」と口腔ケアと咽頭ケアに取り組むことの大切さを説きました。

そして、介護ミスによる母の骨折を隠蔽され、これが先例となってほしいと思い、裁判をした自身の体験など、介護の問題点も指摘しました。

講演する一龍斎春水(麻上洋子)さん

最後に、春水さんは、「きょうは看護師さんのお手伝いが上手にできたなどと自分をほめてあげれば、自分を成長させることができる。それは、自分の人生の新しい脚本を描いていくことになる。そうなれば、どんなに楽しい世の中になるだろうか」と、前向きに介護に取り組むことが大事だと主張しました。

一龍斎春水さんは、神奈川県藤沢市(ふじさわし)の出身で、かつては声優の麻上洋子(あさがみ・ようこ)として「宇宙戦艦ヤマト」の森雪(もり・ゆき)役で不動の人気を得て、その後も数々の人気アニメーションや舞台などで活躍後、芸域を広げるため講談師の一龍斎貞水(いちりゅうさい・ていすい)さんに入門し、2004年、真打ちに昇進しました。

声優時代、和歌山市出身の俳優・故・黒沢良(くろさわ・りょう)さんのもとで勉強したことが縁で、和歌山城の「わかやま歴史館」で館内映像のナレーションも担当しています。