「有吉佐和子と和歌山の文学」長女・玉青さんらがトーク(写真付)

2018年01月20日 19時45分 ニュース, 社会

和歌山市出身の文学作家で「紀ノ川」や「出雲の阿国」、「華岡青洲の妻」などで知られる有吉佐和子(ありよし・さわこ)の作品とともに近代文学について考えるトークイベントが、きょう(20日)和歌山市で開かれました。

(左から) 有吉玉青さん、岡本さん、半田さん

有吉佐和子の誕生日にもあたるきょう、午後2時から和歌山市の市民図書館で開かれたトークイベントには、有吉作品のファンや市民らおよそ100人が参加しました。

イベントでははじめに、紀の川市出身で皇學館大学特別教授の半田美永(はんだ・よしなが)さんが「紀伊半島・和歌山の風土と文学」と題して講演し、有吉作品をはじめ、和歌山が舞台となった文学作品を紹介しました。

また、このあと行われたトークセッションでは、和歌山市出身で近代文学研究者の岡本和宜(おかもと・かずのり)さんと有吉佐和子の長女で大阪芸術大学教授の有吉玉青(ありよし・たまお)さんも加わって作品の魅力や生前の佐和子について語り合いました。この中で玉青さんは生前の母親について「取材のため自宅には不在で、体が弱く、家事をほとんどしなかったが、何事も一生懸命取り組む人だった」と話し、「母の残したものを整理するのは私の運命だと思っています。はじめは、母の肉筆を読む気になれず後回しになっていたが、30年経ってようやく前に進んでいる」と話しました。

有吉佐和子研究の第一人者である岡本さんは有吉文学の魅力について「全国各地を取材し、当時から認知症や領土問題について考え、ジャーナリスティック。また、和歌山に住んでいると気づかないような魅力に気づかせてくれる」と語りました。

ところで和歌山市は、有吉佐和子がかつて執筆活動を行っていた東京の書斎を和歌山市のまちなかに移築するための調査を行っています。移築は2021年4月ごろが目処で、移築先は和歌山市中心部の「本町公園」などが候補地に挙がっています。