5G通信で全国初の遠隔診療実証実験(写真付)

2018年02月20日 19時24分 ニュース, 社会

NTTドコモの次世代無線通信規格「5G(ファイブジー)」を使って、日高川町(ひだかがわちょう)の診療所から和歌山市の県立医科大学へ高画質のリアルタイム画像を伝送する全国で初めての遠隔診療の実証試験が、きょう(20日)から始まりました。

のどの様子を診る山野副センター長ら(2月20日・和歌山県立医大)

これは、NTTドコモが総務省から請け負った5G通信システムに関する実証実験で、県と県立医科大学の協力で行われているもので、きょう午後1時半すぎ、和歌山市紀三井寺(きみいでら)の県立医大・地域医療支援センターの沿革外来室と、日高川町中津(なかつ)地区の国保川上(かわかみ)診療所を、大容量のデータを高速で伝送できる5G回線で結びました。

川上診療所で心臓のエコー画像を伝送する川端医師

県立医大の沿革外来室と川上診療所には、それぞれ高画質の4K(よんケー)カメラを搭載したテレビ会議システムが設置され、地域医療支援センターの山野貴司(やまの・たかし)副センター長が川上診療所にいる患者役の医師を問診しながら、野上(のかみ)厚生病院の川端大輝(かわばた・ひろき)医師に指示して患者ののどの様子を画面に映したり、心臓の様子を写すエコー画像をリアルタイムで伝送したりしました。

県立医大・地域医療支援センターの上野雅巳(うえの・まさみ)センター長は「県内の過疎地域の医師不足が課題となる中、5G通信の遠隔診療が稼働すれば、専門医による診察や、地域医療に携わる医師のレベルアップが期待される」と話しています。

川上診療所の平林直樹(ひらばやし・なおき)所長は「高齢者が多く通院も困難な地域では大変有効だ。皮膚疾患の診察に威力を発揮し、専門医と共に的確な診察が可能になる」と話していました。

実証実験は、きょうから来月(3月)6日までのうち週2回程度行われ、来年度(2018年度)も続けられる予定です。

そして医大や県、NTTドコモは、2020年度以降の実用化を目指していて、今後は通信回線の安定性の確保など技術的な課題や、これまでの遠隔診療システムでは難しかった認知症診断への応用などにも取り組む方針です。