骨髄ドナーに奨励金 海南市が県内初の取り組みへ(写真付)

2018年02月22日 21時49分 ニュース, 社会

海南市は、和歌山県内の自治体では初めてとなる、骨髄バンクのドナーになった人に奨励金を贈る取り組みをスタートさせるため、来年度予算案に新たな事業を盛り込み、きょう(2/22)開会した2月定例市議会に提案しました。

白血病などの血液疾患患者は、化学療法などで治癒が難しい場合、骨髄移植を受ける必要がありますが、白血球の型が合っていないと移植できないため、健康な人の骨髄を採取して登録し、合致する患者を見つけ出す骨髄バンクが、患者とドナーを結ぶ役割を果たしています。

骨髄バンクの解説パンフレット

骨髄バンクに登録している人は、これまで年々、増えてきていますが、白血球の型が合致した後、最終的に骨髄の提供に至らないケースが増えていて、大きな課題となっています。なかでも、骨髄を提供する際、必要になる数日間の入院期間がネックとなって、仕事や育児で都合がつかないケースが増加しています。こうした中、海南市は、市民からの要望を受け、ドナー登録して実際に骨髄の提供を行った海南市の住民に、奨励金を贈ることを決め、関連する28万円の予算を、来年度の一般会計当初予算案に盛り込みました。

奨励金は、ドナーが骨髄を提供するにあたって必要となった通院や入院などの日数に応じて、1日あたり2万円を支給することになっていて、1人につき14万円を上限としています。

海南市の神出政巳(じんで・まさみ)市長は、「県内ではまだ取り組んでいる自治体がないということなので、海南市が先駆けとなり、まずは県内に広げて、さらに全国一律に実施してもらえるよう取り組みを進めたい」と話しました。

この新たな取り組みは、海南市の来年度一般会計当初予算案に盛り込まれていて、きょう(2/22)から始まる2月定例議会に提案され、承認されれば、実施されます。

ところで、こうした骨髄を提供するドナーに助成を行っている自治体は、骨髄バンクの調べで今月15日現在、全国に348あります。

今回の取り組みについて、和歌山県薬務課の澤田泰雄(さわだ・やすお)課長補佐は、「県内初となる、大変すばらしい取り組みです。まずは、海南市以外の市町村でも同じことができるかどうか、ヒアリングしたい。1人でも多くの患者さんが移植を受けられるよう、県としてもあらゆる機会をとらえて取り組んでいきたい」と話しました。

また、骨髄移植の推進に取り組んでいて、今回、市長に提言した和歌山血液疾患患者家族の会・代表の北山瑛子(きたやま・えいこ)さんは、「とてもありがたいことですが、県外では、すでにたくさんの市町村でドナーへの助成が行われています。これをきっかけに、県内の他の市町村にも広げてもらい、骨髄移植について、より深く考える機会にしてもらいたい」と期待を寄せています。