アフガニスタンで学校支援の写真家、和市で講演(写真付)

2018年03月19日 20時12分 ニュース, 社会

長く紛争が続いたアフガニスタンの山岳地帯にある学校を14年にわたって支援している写真家の長倉洋海(ながくら・ひろみ)さんの講演会がおととい(3/17)、和歌山市で開かれ、現地の子どもたちが、早朝に起きて働くため、学校に遅刻してくる現状などを紹介しました。

和歌山市・和歌山ビッグ愛で

この講演会は、広い視野に立って世界に貢献できる若者を育てようと取り組んでいる公益社団法人・和歌山県青少年育成協会が、県とともに開いたものです。

講演した長倉さんは、アフガニスタン紛争で軍事介入してきた旧ソビエト連邦の軍に抵抗して活躍した政治家でゲリラの司令官だったマスードを、1983年から、マスードが暗殺される2001年までの間に、数回にわけてあわせて500日間、密着取材しました。そして、「紛争後に備えていまから人材を育てなければならない」というマスードの考えに共鳴した長倉さんが、マスードの暗殺後、アフガニスタン北部の山岳地帯にある小さな学校の支援をスタートさせ、2004年2月には、「アフガニスタン山の学校支援の会」を立ち上げました。

講演する長倉さん(2018年3月17日)

講演会で、長倉さんは、教室の床が地面で窓ガラスもない学校に、机やイスなどを贈り、学校としての環境を整えてきた14年間の経緯を語るとともに、毎朝5時に起きて羊の放牧に従事し、朝ごはんを作ったあとやってくる母親と交代して朝食をとり、学校に遅刻してくる男の子や、ペットボトルに鉛筆を入れて持ち歩く女の子の話など、懸命に勉強するアフガニスタンの子どもたちを紹介しました。

大切な筆箱に頬ずりする男の子

そして、長倉さんは、「アフガニスタンでも地方の過疎化は進んでいるが、山の学校に通って都会の大学を出た後、地元に帰り、学校の先生をしている卒業生や、医者になって地元で治療にあたりたいという子どもがいるなど、子どもたちの中に、故郷を愛する気持ちを強く感じる」と話し、「日本はそうなっていない」と違いを指摘しました。

長倉さんは、講演会の後、「体力の続く限り、仲間と一緒に山の学校への支援を続けていきたい」と語りました。