県立医大法医学講座・心不全の新規治療法を研究

2018年04月04日 18時55分 ニュース, 社会

和歌山県立医科大学・法医学講座は、高血圧状態になったとき心臓の中で多く発生する「インターフェロンγ(ガンマ)」というタンパク質を心不全の予防に活用する新しい治療法の研究成果を、このほど、米国心臓協会の学術雑誌で発表しました。

法医学講座の近藤稔和(こんどう・としかず)教授らによる研究グループは、マウスを使った実験で、心臓の大動脈を糸でしばり人工的な高血圧状態にすると、インターフェロンγが心臓の中で多く生成されることに着目しました。

インターフェロンγは白血球で産生されるタンパク質で、ウィルスや細菌に感染すると免疫細胞を活性化したり、一部のがん細胞に対して腫瘍を抑える作用があります。

近藤教授らは、インターフェロンγの遺伝子を欠損させたマウスを観察したところ、心臓が肥大化する一方で心筋が減少し、心不全が悪化したことがわかりました。

このことから、インターフェロンγを注射することで心不全の予防につながるとして、先月(3月)米国心臓協会の学術雑誌のインターネット版に研究成果を発表しました。

インターフェロンはC型肝炎の治療などで多く採用されています。近藤教授は「免疫系物質は心不全にあまり関係ないとされてきたが、将来的に臨床研究につなげられたら」と話しています。