田辺市の作家・佐山和夫さんがアメリカの「金栗四三」町名変更を応援へ(写真付)

2018年08月16日 18時49分 スポーツ, ニュース, 社会

田辺市在住のノンフィクション作家で、和歌山放送パーソナリティの佐山和夫(さやま・かずお)さん81歳が、アメリカ・ペンシルベニア州の町「ジム・ソープ」の名前を、日本人初のオリンピック選手で、マラソンや駅伝競技の発展に貢献した「金栗四三(かなくり・しそう)」に改名しようという現地住民の機運を後押しすることになりました。

エド・モランさんの雑誌投稿を示す佐山和夫さん(8月16日・和歌山放送田辺支局)

ジム・ソープはアメリカ・オクラホマ州出身で、1912年に開かれたストックホルムオリンピックの陸上・五種競技と十種競技で優勝したのち、大リーグとアメリカンフットボールの両方でプロとして活躍するなど「20世紀最高のスポーツマン」と讃えられた選手です。

一方、金栗四三は熊本県出身で、同じくストックホルム大会に日本人初のオリンピック選手としてマラソン競技に出場し、途中、熱中症で民家の庭に倒れ込んで介抱され、ゴール出来ないまま帰国しましたが、54年後に現地で行われた記念行事でゴールし、オリンピック史上最長の完走記録をマークしました。

モランさんが雑誌投稿した金栗を推薦する内容の主張(拡大)

ソープの死後の1954年、ペンシルベニア州山間部の「モーチュンク」という小さな炭鉱町が、ソープの記念碑と墓の建立を条件に町名を「ジム・ソープ」と改名しましたが、21世紀に入って、ソープの遺族が遺骨を故郷のオクラホマ州に戻したため、町名の再変更を求める議論がわき上がりました。

そんな中、地元の作家エド・モランさんが「新町名は同じくストックホルム大会のヒーローだった金栗四三がふさわしい」と雑誌に投稿し、ソープの功績を記した著書がきっかけでジム・ソープの名誉町民となり、のちに金栗の顕彰本も出版した佐山さんに手紙で協力を求めたものです。

佐山さんの名誉町民の通知書(写し)

佐山さんは「モラン氏がソープと金栗に縁の深い私を見つけ出し、熱い思いを寄せてくれた。炭鉱から観光の町として生まれ変わる様子は、金栗の人生にも通じるものがある」と話し、町名変更の機運を後押しする考えを示しました。

金栗は「箱根駅伝の父」と呼ばれ、日本のマラソンや駅伝競技の発展に寄与したほか、来年(2019年)のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の主人公にもなっています。