県工業技術センター・低波長光を高波長光に変換するフィルムで特許取得(写真付)

2019年01月09日 20時09分 ニュース, 政治, 社会, 経済

和歌山県工業技術センターが、緑色の光を当てると、それより高い波長のブルーの光に変換できる塗料を混ぜ込んだ透明なプラスチックフィルムを開発し、このほど、特許を取得しました。

緑色のレーザー光に塗料を通すと波長の高い青色に変換される様子

これは、県工業技術センターがおよそ3年前から取り組んでいる「コア技術確立事業」の一環として研究と開発が行われているものです。

波長の低い光を波長の高い光に変換する性質を持つ特殊な塗料を、プラスチックフィルムに混ぜ込み、波長の低い緑色のレーザー光線を当てると、波長の高いブルーの光線となって出力されます。

この塗料は、これまでは液体で空気に触れない状態でないと再現できませんでしたが、県工業技術センターで塗料を研究している森岳志(もり・たけし)研究員と、フィルム加工を研究している森智博(もり・ともひろ)研究員が中心に、空気中でも塗料の性質を再現できるよう、プラスチックフィルムに塗料を混ぜ込む技術の開発に成功したもので、去年(2018年)11月に特許を取得しました。

開発者のひとり・森智博さん

いまは緑色の光だけを変換できる状態ですが、将来的には、通常では目に見えない更に波長の低い赤外線を見えるようにすることも可能になるということで、森智博研究員は「太陽光発電パネルにフィルムを貼ると、赤外線からも発電できるようになったり、紙の代わりにフィルムで紙幣を作れば、光を当てると変色する性質を利用した偽造防止技術にも貢献できるのではないか」と話しています。

県工業技術センターでは、森岳志研究員をオーストラリアのウロンゴン大学に派遣するなど、実用化に向けた取り組みを進めていて、県内企業の技術発展につなげたい考えです。