和歌山大学で葛城修験の特別展「加太・友ヶ島の信仰と歴史」

2019年01月11日 20時29分 ニュース, 社会

奈良県から和歌山県にかけての葛城山系(かつらぎさんけい)を巡る修験者(しゅげんじゃ)たちの修行の場のひとつ、和歌山市加太(かだ)と友ヶ島(ともがしま)にまつわる貴重な史料を集めた特別展が、和歌山大学で開かれています。

これは、和歌山大学・紀州経済史文化史研究所の主催で開かれているものです。

平安時代から伝わる葛城山系の修験道には「妙法蓮華経(みょうほうれんげきょう)」を収めた28の経塚(きょうづか)や宿(しゅく)があり、その最も西の端が一番経塚の友ヶ島です。

現代でも京都の聖護院(しょうごいん)や滋賀の三井寺(みいでら)、那智勝浦町(なちかつうらちょう)の青岸渡寺(せいがんとじ)などの修験者が友ヶ島に渡って、第一経塚や深蛇池(じんじゃいけ)などを巡礼したあと、加太海岸に戻って護摩祈とうを行い、かつての葛城修験の面影を残しています。

その際、加太の別当だった向井家(むかいけ)が、代々、修験者たちの世話をしていて、葛城修験に関する文献資料を数多く所蔵していることから、今回の特別展が実現しました。

会場には向井家所蔵の文献資料をはじめ、友ヶ島や加太海岸での修行の写真や、修験者の装束などの貴重な資料が展示され、カラー写真による図録も配布されています。

研究所では「加太と友ヶ島の信仰と葛城修験、それを担ってきた人々の歴史をぜひ見て欲しい」と呼びかけています。

特別展「加太・友ヶ島の信仰と歴史 葛城修験二十八宿の世界」は、3月8日まで、和歌山市栄谷(さかえだに)の和歌山大学図書館3階にある、紀州経済史文化史研究所の展示室で開かれています。入館は無料ですが、土日と祝日を中心に閉館日が設定されています。

なお、今月(1月)26日と、2月1日・8日・16日、それに最終日3月8日のいずれも午後1時半からは、専門家の解説を聞きながら見学できるミュージアムトークが行われるほか、3月9日の午後1時から、和歌山市吹上(ふきあげ)の県立博物館で葛城修験にまつわるシンポジウムが開かれます。