一審と異なる精神鑑定結果、量刑判断に影響か

2019年01月20日 15時44分 ニュース, 事件・事故・裁判

4年前、紀の川市で小学5年の男の子が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた男が、大阪高等裁判所での精神鑑定で発達障害と診断され、1審と異なった結果が出たことが分かりました。

この事件は、4年前の2015年2月、紀の川市後田(しれだ)の空き地で、当時11歳だった森田都史(もりた・とし)君が刃物で刺されて殺害されたもので、中村桜洲(なかむら・おうしゅう)被告26歳が、殺人などの罪に問われています。

1審の和歌山地裁の裁判員裁判では、起訴前の精神鑑定に基づき、中村被告が統合失調症か、「男の子に襲われるかもしれない」という被害妄想による心神耗弱状態で、責任能力は限定的だったとし、懲役25年の求刑に対し、懲役16年の判決が言い渡されました。検察側は、「心神耗弱状態だとしても、完全責任能力に近く、犯行への影響は乏しい」と、量刑不当で控訴しました。

大阪高裁は、去年(2018年)、職権で再び精神鑑定を行うことを決め、実施した結果、中村被告は、発達障害の一種で、軽度の自閉スペクトラム症と診断されたということです。高裁は、今月(1月)29日、再鑑定した精神科医の尋問を予定しています。

鑑定結果が、1審が認定した病名と異なり、高裁の責任能力の程度や量刑の判断に影響する可能性があります。