和歌山市、毒物入りカレー事件の被害者基金廃止へ

2019年02月13日 19時24分 ニュース, 事件・事故・裁判, 政治

和歌山市は、1998年に発生した毒物入りカレー事件の被害者の健康管理を目的とした基金を廃止する条例案を、2月議会に提案します。

1998年7月に起きた毒物入りカレー事件では、和歌山市園部地区の夏祭り会場で提供されたカレーを食べた10歳から64歳の男女4人が死亡し、63人がヒ素中毒になりました。殺人などの罪に問われた林真須美(はやし・ますみ)死刑囚57歳は2009年に最高裁判所で死刑が確定し、現在、大阪高等裁判所に再審請求しています。

事件を受けて和歌山市は、2000年3月、「和歌山市園部毒物混入事件被害者健康管理基金」を県から1000万円の支援を受けて設立し、被害者の健康診断や相談会の開催費用に充ててきました。

和歌山市保健所によりますと、事件から20年となるのを前に去年(2018年)6月、書面による健康調査で、対象となる66人に今後も健診などを希望するか尋ねたところ、回答した34人のうち2人が個別での対応を希望した以外は「必要ない」と回答しました。

これを受けて市は、健診などの時期や方法を検討する「長期健康観察委員会」に諮り基金を廃止する方針を決めました。和歌山市の尾花正啓(おばな・まさひろ)市長は会見で「市としてできることはほぼ終わったと判断した。今後は個別でサポートしていきたい」と話しました。

市は、基金の廃止について近く被害者に文書で通知し、残ったおよそ500万円は一般会計に繰り入れることにしています。