天皇陛下、退位へ 和歌山のハゼ研究者「いつまでもご研究を」(写真付)

2019年04月30日 19時32分 ニュース, 社会

天皇陛下はきょう(4/30)、皇居で退位の儀式に臨まれましたが、和歌山県内のハゼの研究者は、「退位後も、お元気で、ハゼの研究に取り組んでいただきたい」と話し、今後の研究の深まりに期待を寄せています。

平嶋健太郎さん(和歌山県立自然博物館学芸課長)

天皇陛下は、ハゼの分類を専門とする研究者で、皇太子時代に、ハゼの顔にある小さな穴の配置の違いで種を分類できることを世界で初めて突き止めたことで知られています。

天皇陛下による説明文

ハゼの生態を研究している和歌山県立自然博物館の平嶋健太郎(ひらしま・けんたろう)学芸課長46歳は、陛下の研究について、「種の分類方法を突き止めるだけでなく、さらに研究を発展させ、さまざまなハゼの研究者とも意見交換し、海外のハゼにも視野を広げられている」として高く評価しました。

平嶋さんも同じ書籍に説明を記述

また、天皇陛下との関係が始まったきっかけについて、平嶋さんは、「23歳の大学院時代にヨシノボリの研究成果を発表した学会で、陛下から『興味深い研究なので励んでください』とお言葉をいただき一緒にお食事させていただいたのが、おつきあいの始まり」と振り返りました。

この23年間に10回程度お会いしたことがあるという平嶋さんは、陛下の求めに応じて出向き、顕微鏡でハゼのサンプルを見ていた際、『おすしをどうぞ』とすすめられ、思わず「わさび抜きはありませんか」と言ってしまい、陛下が『平嶋くんにさび抜きを』とおっしゃってわさび抜きのすしを用意してくださったことに触れ、「天皇陛下は、若い研究者に対してフレンドリーで、『若い人はがんばってください。そのためにお手伝いさせていただきますよ』と言っていただき、勇気づけられた」と話しました。

また平嶋さんは、「標本になった生き物たちを成仏させるには、論文を書いて世に出さないと供養できない、と考えている研究者は多く、陛下もそうお考えではないか」とした上で、「陛下は、たくさんの標本をお持ちなので、退位したあとも研究に取り組まれるのではないか」と話しました。

そして、平嶋さんは、「自然豊かな和歌山県に、陛下は期待を寄せられている。是非、自然豊かな和歌山県においでいただきたいし、またお声掛けいただければ、研究のお手伝いに参りたい」と話していました。

新種のハゼ?平嶋さんが調査中だそうです

天皇陛下はきょう午後5時から、皇居・宮殿で「退位礼(たいいれい)正殿(せいでん)の儀」に臨まれ、天皇として最後の「お言葉」を述べられました。