由良町沿岸の「紀州あかもく」 収穫&加工・終盤へ(写真付)

2019年05月15日 20時37分 ニュース, 社会, 経済

美容と健康に良い成分が含まれていると近年、注目されている海藻の一種、「アカモク」の収穫と、商品化するための加工作業が由良町沿岸で行われています。

アカモクを水洗い

由良町の一部の沿岸に群生している「アカモク」は、海面近くまで茂って船のスクリューに巻きつくことが多いため、漁に支障が出ると忌み嫌われてきましたが、磯焼け対策の調査で訪れた和歌山県の職員から食べられることを聞いた紀州日高漁業協同組合・戸津井支所の地区筆頭理事、中村和孝(なかむら・かずたか)さんが、2016年に、支所の組合員とともに「あかもく会」を結成し、商品化の取り組みを始めました。

近畿大学薬学部の多賀淳(たが・あつし)教授の研究室とUHA(ユーハ)味覚糖による産学連携プロジェクトによりますと、「アカモク」には、食物繊維のフコイダンや、ポリフェノールなどのミネラル成分が多く含まれ、健康や美容に良いことがわかっています。

「アカモク」の収穫作業は、4月23日から由良町戸津井(とつい)地区沿岸で行われていて、水深2メートル弱の浅瀬に生息する「アカモク」のうち、大きな芽に熟成したものを長い柄の鎌で根元近くから刈り取っています。

水面に浮かぶアカモク

収穫された「アカモク」は、由良町衣奈(えな)にある紀州日高漁協の加工場で、海水で水洗いして釜でゆがいたあと、すぐに冷やして真水で塩分をとり、ペースト状にして100グラムずつパックに入れて「紀州あかもく」という商品名で冷凍し出荷しています。

ペーストにする作業

今シーズンは、これまでにおよそ1トンの「アカモク」を出荷していて、地元・由良町のほか、和歌山市内の一部のスーパーマーケットや、紀の川市のJAの施設で1パック300円で販売されています。

紀州日高漁協・戸津井支所の中村・地区筆頭理事は、「シーズンが終わった後のワカメの加工所で商品化の作業ができるので、加工所の有効活用にもつながっています。くせのない食材なので、めんつゆやポン酢などでいろんな食べ方ができますが、オクラを刻んでめんつゆとマヨネーズを混ぜると、めちゃくちゃおいしいですよ」と話し、「今後、さらに広めていきたい」と意気込んでいます。

今シーズンの「アカモク」の収穫作業は、あさって17日で終了しますが、ゆがいたあと、ペースト状にせず、冷凍保存した「アカモク」がまだ3トンあまりあり、漁協では、シーズンオフの期間中も少しずつ商品化して出荷することにしています。