紀美野町の水で紙すき「工房あせりな」が静かな人気(写真付)

2019年06月10日 15時23分 ニュース, 社会

紀美野町(きみのちょう)の水を使った和紙づくりをしている夫婦の工房が、静かな人気を呼んでいます。

「工房あせりな」の店頭(5月30日・紀美野町釜滝)

大阪府の出身で、およそ2年前、紀美野町釜滝(かまたき)に移住してきた和紙職人・西森三洋(にしもり・みつひろ)さんと、海南市出身の妻・有紀(ゆき)さんが経営する「工房あせりな」には、西森さんがすいた和紙で作ったレターセットやうちわ、手提げバッグなどが販売されていて、草木や栗のイガなどで染めた素朴な色合いと柔らかな手触りが、釜滝薬師の参拝客や京阪神方面の観光客の人気を集めています。

西森さんは、以前、福島県や新潟県で紙すきをしていましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに、およそ2年前、妻の有紀さんの故郷に近い紀美野町に移住しました。

コウゾの皮剥ぎ作業のもよう

西森さんは、高野山へ続く高野街道の旅人を泊めた釜滝薬師門前の宿場を改装して工房を開き、高知県などで栽培したコウゾを原料に和紙づくりを行っていて「綺麗な山の水が必要だと地区の住民に協力を求め、快諾が得られたおかげです」と話しています。

西森さん夫妻

妻の有紀さんは「おおらかな人柄と土地柄に助けられながら、ふるさとでのスタートを切れて良かったと思います」と話しています。

西森さんは、現在、近くの山林に自らコウゾを植樹していて「釜滝に根を下ろして、本格的な地産地消の和紙づくりに取り組みたい」と展望を語っています。