和歌山大空襲の記録映画上映会 9日で74年(写真付)

2019年07月06日 20時50分 ニュース, 社会

1945年7月9日の和歌山大空襲から74年となるのを前に和歌山市湊本町の市立博物館できょう(6日)、空襲の記録映画の上映会が行われました。

記録映画の上映会

太平洋戦争で米軍が行った和歌山市への空襲は1945年1月9日から7月30日までの10回とされていますが、その中で最も大規模だったのが、1945年7月9日の深夜から10日未明にかけての「和歌山大空襲」で、100機以上の大型爆撃機B29が飛来して焼夷弾を落とし、8万人以上が被災、1100人以上が犠牲になったとされています。

きょう午後2時から博物館2階の講義堂で行われた上映会には、およそ70人が観覧に訪れました。この記録映画は戦後50年を機に制作されたもので、和歌山大空襲で焼け落ちた和歌山城や丸正百貨店、空襲体験者のインタビューや、米軍が和歌浦湾から上陸する様子などを紹介しています。

またきょうは、旧制中学2年の時に被災した故・井田敬之助(いだ・けいのすけ)さんが文章とともに水彩画で自らの空襲体験を表した「空襲体験絵巻」を朗読ボランティアの島知子(しま・ともこ)さんが朗読しました。

空襲体験絵巻

当時20歳だった和歌山市の94歳の女性は「防空壕へ入りましたが、それだけでは火から逃れられず、逃げました。空襲のことは今でも忘れられず、上映会では涙が出てきました。今の良い時代がありがたく、このまま続いてほしい」と話していました。一方、当時はまだ生まれていなかった71歳の女性は「空襲は大変だったんだなと思いました。親族からもっと当時のことを聞いておけば良かったと思っています」と話していました。

和歌山市立博物館では和歌山大空襲の記憶を後世に残そうと、4年前から空襲体験者からの聞き取りを続けていて、きょう(6日)から、1階の玄関ホールで41人分の声をパネル展示しています。

空襲体験のパネル展示

和歌山市立博物館の学芸員、高橋克伸(たかはし・かつのぶ)さんは「空襲体験者の高齢化で調査時間があまりない。今の団塊の世代がどのように関わっていくかが問題で、空襲の記憶を後世に伝えていきたい」と話していました。展示「昭和20年7月9日和歌山大空襲―(続)伝えたいあの時の記憶―」は来月(8月)4日までで、ホール展示のみ鑑賞する場合は、入場無料です。

和歌山大空襲当日の7月9日には、ことし(2019年)も和歌山市西汀丁の汀公園で追悼法要が営まれます。