有田市傷害致死被告に懲役7年 裁判員裁判で実刑判決

2019年07月11日 20時04分 ニュース, 事件・事故・裁判, 社会

おととし(2017年)12月、有田市の住宅で当時59歳の父親を包丁で刺して死亡させたとして傷害致死の罪に問われた32歳の男に対する裁判員裁判の判決がきょう(7/11)、和歌山地方裁判所であり、懲役8年の求刑に対し、懲役7年の実刑判決が言い渡されました。

判決によりますと、若松広規(わかまつ・ひろのり)被告32歳は、おととし12月24日の午後10時半頃、有田市港町(みなとまち)の自宅で、興奮する若松被告をベッドに抑え込んでいた当時59歳の父親の背中を2回、包丁で刺して死亡させました。

この裁判を巡っては、犯行当時、若松被告に責任能力があったかどうかが争われ、検察側、弁護側の双方が、独自に行った精神鑑定結果を示すなど、真っ向から対立していました。

きょうの判決で、武田正(たけだ・ただし)裁判長は、「犯行当時、若松被告はアルコールによる急性中毒の状態だったものの、アルコールの摂取で粗暴になるという若松被告の基本的な性質を逸脱するものではなく、意識障害も軽度だった」とする検察側の鑑定結果を「合理的」として採用し、責任能力の構成要件となる、弁識能力や制御能力は、「少し低下していたものの、著しく低下するには至っていない」として、完全な責任能力があったと認定しました。

そして、武田裁判長は、「若松被告は、衝動的に犯行に及んだもので、計画性はないが、短絡的だ」と指摘した上で、飲酒時に粗暴になることを自覚しながら飲酒をやめられなかったものの、公判の中で、断酒を宣言していることなどを挙げて、懲役8年の求刑に対し、懲役7年の実刑判決を言い渡しました。

弁護側は、若松被告と相談して「今後、控訴するかどうかを検討する」としています。