語り継ぐ戦争の記憶 和歌山市の保育園で平和講座(写真付)

2019年07月31日 19時53分 ニュース, 社会

7月9日から10日にかけて和歌山市を火の海にした和歌山大空襲を紹介する紙芝居などが、このほど(7/26)、和歌山市の保育園で行われた平和講座で披露されました。

2019年7月26日・かぜのこ保育園で

和歌山市大谷にある「かぜのこ保育園」では、保護者会が主催して毎年、夏に平和講座を開いています。

今年は、和歌山大空襲の体験をもとにした紙芝居を長年、上演してきた和歌山市の山本喜美子(やまもと・きみこ)さん88歳から引き継いだ元和歌山放送アナウンサーの池田香弥(いけだ・かや)さん67歳が、紙芝居を披露したほか、広島の原爆で兄を失った和歌山放送パーソナリティの小林睦郎(こばやし・むつろう)さん72歳が父親らから聞いた話を語りました。

紙芝居を上演する池田さん

小林さんは、広島に原爆が投下された1945年8月6日の1ヶ月あまりのちに生まれ、その後、被爆した兄が死亡しました。原爆が投下されたのは、陸軍にいた兄の配属先が和歌山から広島へ代わった直後で、小林さんは、兄が和歌山から旅立った港が、現在の和歌山放送本社が建つ場所にあったことを知り、入社したあと、兄のことを知る人がいないか、周辺を聞いて回ったことなどを語り、「核兵器は絶対にダメです」と強調しました。

小林さんは兄の遺影を手に・・・

平和講座を主催した「かぜのこ保育園」保護者会の学習運動部・部長を務める三宅浩巳(みやけ・ひろみ)さん37歳は、「小林さんは、戦争を体験されたわけではないけれども、ご家族から聞いて知ったことを伝えてくれました。私も、父から聞いた話を子ども達に伝えていこうと思います。子どもは、まだ小学4年と1年、年中組ですが、紙芝居を見て、原爆の話を聞いて戦争の怖さを少し理解できたようなので、よかったです」と話していました。

会場には、保護者のほか、保育園の先生も・・・

講演した小林さんは、「初めて人前で兄のことを話しましたが、一生懸命、話を聞いてくれてうれしかったです。この話を紙面で紹介したことはありましたが、今回の経験から、肉声で話すのが大事だと感じたし、話す役目を負っているのだと感じました」と語りました。

今年5月の紙芝居初上演に次いで2度目の披露となった池田さんは、「体験談なので、山本先生が話すのが一番良いが、それが叶わなくなり、空襲の体験を伝える人が途切れてしまうのは残念なこと。チャンスがあれば、小学校や幼稚園に出向き、皆さんの反応を山本先生に伝えることで、これまでに聞けなかった細かな情報を上書きして私自身が体験したかのように語れるようになりたい」と意気込んでいます。

和歌山大空襲をいまに伝える紙芝居「せんそうのおはなし わかやまのくうしゅう」の次のお披露目は、8月10日に和歌山市手平の和歌山ビッグ愛1階展示ホールで開かれる「こどもピースフェスタ2019」で予定されています。