戦争を知らない世代が学ぶ 和高専で空襲の授業(写真付)

2019年08月07日 18時54分 ニュース, 社会

御坊市にある和歌山工業高等専門学校でこのほど(8/2)、空襲を題材にした授業が行われました。

2019年8月2日・和高専で

この授業を行ったのは、和歌山高専で政治・経済の授業を担当する小田憲(おだ・あきら)さん68歳で、学校が夏休みに入る前のこの時期に、戦争について考える授業を、毎年行っています。

小田さん

40年ほど前の旧・県立御坊商工高校の教諭時代、小田さんは、戦争中に和歌山県内で行われた米軍による空襲や、戦争に駆り出された漁船を調査して3冊の本を書き上げた故・中村隆一郎さんと一緒に社会研究部の高校生と県内を巡り、戦争体験者の声、なかでも御坊市周辺を標的にした日高空襲の被災者を丹念に取材しました。そして、中村さんのあとを受けて、2011年4月から和高専の非常勤講師を務めています。

 きょう(8/7)から夏休みに入った和高専の3年A組で行われた今月1日の授業で、小田さんは、日本全土を襲った空襲についてのドキュメンタリー番組を学生に見せた後、中村さんのことを紹介し、地元・御坊市周辺をはじめ、和歌山県内各地で米軍の大型爆撃機、B29による空襲があったことを説明しました。そして、那智勝浦町で、背中に背負った息子を機銃掃射で撃たれ失った母親の叫びを、中村さんの著書を朗読して紹介しました。

那智勝浦町の惨劇を朗読する小田さん

学生たちは、「和歌山県のような田舎で空襲があったとは知らなかった」「僕たちが普通に過ごせているのは、戦争を体験した先祖のおかげだと実感した」などと話していました。

小田さんは、「こちらの思いを押し付けるのではなく、事実をたんたんと紹介することで、若者が戦争に関心を持ってくれることがよくわかった。これからも授業を担当する限り、続けていきたい」と語りました。